コトコハ ―thinking

言+常葉=コトコハ。思うこと、できたこと、読んだ本を大切に。

11月の読書まとめ

11月の読書まとめです。

今月から、読んだ順番ではなく、ジャンルごとに編集しなおすことにしました。

 

ファンタジー

(洋風)



運命の逆流 ―ソナンと空人3― (新潮文庫) 

運命の逆流 ―ソナンと空人3― (新潮文庫)感想
★★★★。やっぱり「危うい」予感は当たっていた。弓貴での2年半は幻に近くなったけど、確実にソナンの芯を太くした。ふてくされず、またコツコツとやり直す。信頼がたまった頃に再び訪れる接触。夢だったと捨ててしまえたらどんなに楽だったか。空人としての最後の使命を果たせたことで、ソナンとして生き戻す道がより固まる。人間は名前と立場と住む土地の慣習で構成されている、ということを強く実感させられる。
読了日:11月01日 著者:沢村 凜


朱く照る丘 ―ソナンと空人4― (新潮文庫) 

朱く照る丘 ―ソナンと空人4― (新潮文庫)感想
★★★☆。空鬼様のほっとりみっとな表紙にびっくりしつつ。メリバを予想、かつ最後にもう一波乱欲しかったので、ちょっと物足りなかった。六樽様のお怒りに共感するかしないかで、読後感が分かれると思う。結局はソナンの人生だし、常に風穴を開けていくことは悪いことではないけれど、(巻き込まれたとはいえ)ちょっと自己中心的な部分がもやってしまった。
読了日:11月03日 著者:沢村 凜

 
そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫) 

そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫)感想
★★★☆。
読了日:11月12日 著者:小田 菜摘

 

(和風)


雛翔記 天上の花、雲下の鳥 (集英社オレンジ文庫) 

雛翔記 天上の花、雲下の鳥 (集英社オレンジ文庫)感想
★★★★。想像以上に世界観が作り込まれていて面白かった。花、虫、土、金。それぞれの属性がうまく組み込まれている。よくある後宮輿入れものとはちょっと違って、いきなり旅という躍動感ある展開。視野の狭いヒロインの自己解放というテーマも、王道ながら世界観に生かされて良い感じ。天つ種の秘密に歯がゆくなった。ところで狭真魚は秋に美味しいあの魚でしょうか…
読了日:11月05日 著者:我鳥 彩子

 
烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫) 

烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫)感想
★★★★☆。前作の読後感から、続きを読むか悩んでいたが吹き飛ばされた。面白い。前作よりこちらが好み。若宮が桜花宮に滞在しない理由も立体化される。彼に仕えることになった雪哉も、単なるドジっ子狂言回しではない。若宮の思惑、自分の置かれた立場、動き方を考えた上での振り回されっぷりが良い。若宮が味方を望む部分は、やっぱり少しは純粋な成分も含まれるのだろうけど、「忠誠」を問う答えとしても、ラストの雪哉の一言は痛快。
読了日:11月30日 著者:阿部 智里

 

(現代)


(P[い]4-1)きみの呼ぶ声 (ポプラ文庫ピュアフル) 

(P[い]4-1)きみの呼ぶ声 (ポプラ文庫ピュアフル)感想
★★★☆。過去に妹を亡くした少年、高校の校舎に住み着いた少女の幽霊、時期外れの転校生の少女が過ごす日々。家ではない場所に寄り付いてしまったことは、遺族にとってはどことなく歪みを感じてしまうのかもしれない。校舎に執着する理由を作っていることにも気づかない。
読了日:11月07日 著者:飯田 雪子

 
幻想郵便局 (講談社文庫) 

幻想郵便局 (講談社文庫)感想
★★★★。不思議な雰囲気の微ホラー。死者が最後に訪れる郵便局。そちらに投函された手紙は、虫の知らせや夢枕に変換される。そんな空間で働くことは恐ろしいけれど、同僚たちののどかさに馴染んでしまう
読了日:11月14日 著者:堀川 アサコ

 
かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫) 

かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫)感想
★★★★。
読了日:11月24日 著者:村山 早紀

 

現代

(お仕事)


むかえびと (実業之日本社文庫) 

むかえびと (実業之日本社文庫)感想
★★★★。助産師さんのお仕事小説。生まれてくる命が、すべからく祝福されるならどんなにいいだろう。親の一方的な都合、出生前診断の現実、それらを受け止める繋ぎ役でもある。子供が一人の人間とみなされるのは難しい。それでも、どんな命も、助産師さんはキャッチしてくれる。尊い仕事だと思った。後半の事件は、前半の倫理線とまとめて眉をひそめたくなる。色々とひどい病院だった…。
読了日:11月03日 著者:藤岡 陽子

 


イマジン? 

イマジン?感想
★★★★。名義を改めた有川さんに「おかえりなさい!」と言いたくなる一冊。過去作品の小さなオマージュが、映像制作という糸で数珠繋ぎされていく。単調なト書きを、頭と手足を酷使して現実へ。原作リスペクト、天候、ロケ地へのこだわりを譲らない。厳しい世界なだけに、ご都合主義や傲慢な魔法使いもいるけれど、すべての映像はこんな魔法使いたちによって作られている。良い社会見学小説でした。
読了日:11月17日 著者:有川 ひろ

 

 

日本史

(飛鳥)


歌垣の王女―小説推古女帝 

歌垣の王女―小説推古女帝感想
★★★☆。地に足をつけ、継体の再来かと思わせるセンスを持つ推古女帝。歌垣=それな描写が多め。穴穂部との一件はよほど根に持っていたのか、最終決着はすごまじかった。
読了日:11月20日 著者:豊田 有恒

 

(平安)
逢坂の六人 (集英社文庫) 

逢坂の六人 (集英社文庫)感想
★★★★。面白かった。この作家さん独特の、嫌味なく癖のある文章が好み。古今和歌集編纂を命じられた紀貫之にとって、六歌仙は思い出深い人々。大事なものは端から中央へ。やまと歌も、貴種の血も。おはなしにして化かすやり口の熱さが、あの序文に込められているのかと思うとときめく。
読了日:11月11日 著者:周防 柳

 

(江戸)
きりしたん算用記 (PHP文芸文庫) 

きりしたん算用記 (PHP文芸文庫)感想
★★★☆。
読了日:11月14日 著者:遠藤 寛子

 

国史

(清)


親王殿下のパティシエール(2) 最強の皇女 (ハルキ文庫) 

親王殿下のパティシエール(2) 最強の皇女 (ハルキ文庫)感想
★★★★。続編が出て嬉しい。アーモンド騒動であわや頸かと思いきや、怪我の功名。リンロン殿下は細かいところまで、マリーへの配慮を行き届かせている。清とフランスの文化の差異も楽しんで読んでいるので、マリーの態度にはそこまで抵抗はないけど、ここから先がなかなか辛そう。真打ちの公主さまは、友人としても材料調達にも力を貸してくれそう。バレンタイン(厳密にはお誕生日)お祝いがかわいい。
読了日:11月06日 著者:篠原悠希 

 

 

西洋史 

 (イギリス)


ベリーカルテットの事件簿 薔薇と毒薬とチョコレート (コバルト文庫) 

ベリーカルテットの事件簿 薔薇と毒薬とチョコレート (コバルト文庫)感想
★★★☆。
読了日:11月18日 著者:青木 祐子

 

 

ノンフィクション

(エッセイ)


小さな泊まれる出版社 

小さな泊まれる出版社感想
エッセイ。自粛期間中に独立系書店さんから購入。今までどこにあるかも、名前も知らなかった町、神奈川県の真鶴町。この町に移住し、出版社兼宿泊施設をつくる。同世代でここまで動けるお二人に唸った。すごい。スモールスタートでコツコツと重ねた自信。大きめに踏み出したもう一歩は、やっぱりなかなか難しい。どこを削るのか。違和感をどう言葉にしていくか。やりたいことを形にし、懸命に暮らしをつくる。見習っていきたい。そしていつか真鶴に遊びに行きたい。
読了日:11月23日 著者:川口 瞬,來住 友美

 


シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々 (河出文庫) 

シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々 (河出文庫)感想
読み物。最近売上がピンチだと聞いて手にとった。タイトルよりは優しくない雰囲気。20年前のこととはいえ、想像以上に衛生状態がよろしくないので、行ってみたいかというと抵抗感がある。それでも、粗雑な居場所を提供し、本に関わらせることがジョージの理想の城だったんだろうな。束の間の連続でも、俗っぽい幸せを求める人には居心地が良いのかも。
読了日:11月27日 著者:ジェレミー マーサー

11月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:5218
ナイス数:100
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